「仕事に行きたくない」状態の心理と対処法(公認心理師が解説)

■ 1|「仕事に行きたくない」は、身体からの“サイン”
まず理解してほしいのは、
「仕事に行きたくない」という気持ちは 心の弱さではなく、身体と心の“防衛反応” ということです。
例えば——
- 眠れない
- 朝起きると吐き気や頭痛がする
- 仕事のことを考えると涙が出る
- 集中できない
- 休日も疲れが取れない
これらはすべて、メンタルが限界に近づいているサイン。
人間は限界が来ると、脳が “危険から守るために止めようとする” ため、
「会社に行かない」という選択を取らせようとします。
■ 2|「行きたくない」原因は大きく5つに分類できる
私がこれまで面談してきた方の多くは、次のいずれかに当てはまります。
① 職場の人間関係のストレス
・上司との相性
・理不尽な叱責
・ハラスメント
・同僚との摩擦
職場環境が合わない場合、最も強くメンタルを消耗します。
② 業務量・責任の過多(ハードワーク)
・残業続き
・業務範囲が広すぎる
・ミスが許されないプレッシャー
脳が慢性的に“戦闘モード”になり、疲れ果ててしまいます。
③ 自己否定・自己肯定感の低下
・「自分はダメだ」
・「周りと比べて劣っている」
こうしたスキーマ(思い込み)は、仕事への不安を強めます。
④ うつ状態・適応障害の初期症状
・朝がつらい
・意欲低下
・涙が出る
これは明確な医療レベルのサインです。
⑤ プライベートのストレスが仕事に影響している
家庭・人間関係・経済的問題などが、職場でのパフォーマンスに響くケースも多いです。
■ 3|今日からできる “心が軽くなる”4つの対処法
① まずは「自分を責める」をやめる
「ダメだ」「弱い」「甘えている」
この自己批判が、メンタルを最も悪化させます。
まずは
『この気持ちは自然な反応なんだ』
と認めることが回復の第一歩です。
② 休めるなら、1日でも休む(脳をリセットする)
1日休んだだけで、症状が劇的に改善する人は多くいます。
脳と身体が疲れすぎている時、根性論では回復しません。
③ 信頼できる人に話す(第三者が効果的)
話すことで整理され、客観的に状況を見れるようになります。
特に専門家は「悩みの交通整理」が得意です。
④ 仕事を辞めるかどうかは“元気になってから”考える
メンタルが落ちている時は判断力がガクッと下がります。
結論を急ぐのではなく、
まずは心身の回復を優先 しましょう。
■ 4|こんな状態なら、専門家に相談してほしい
以下のいずれかに当てはまる場合、早めの支援が必要です。
- 朝起きるのがつらい
- 涙が出る
- 食欲低下
- 仕事中、頭が働かない
- 何をしても楽しくない
- 休んでも改善しない
- 家族に心配される
- 仕事のことを考えるだけで動悸がする
これは うつ病・適応障害の初期症状 の可能性があります。
■ 5|公認心理師によるカウンセリングは「話を聞くだけ」では終わらない
カウンセリングルーム優心では、
以下の科学的アプローチを組み合わせて、
“状態の改善” に最短でアプローチします。
- 認知行動療法(CBT)
- アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)
- スキーマ療法
- TEG3性格分析
- POMS2心理状態分析
- ストレスチェック57項目
- 職場メンタル面談(EAP経験10年以上)
特に、
「仕事に行きたくない」状態の背景には、深いスキーマや職場ストレスの絡みがあることが多い
ため、丁寧に原因を整理しながら改善の方向性を一緒に考えていきます。
■ 6|まとめ:あなたは“弱い”のではありません
「仕事に行きたくない」という気持ちは、
あなたが限界まで頑張ってきた証拠です。
大切なのは、
そのサインを 無視しないこと
そして 一人で抱え込まないこと。
■ 7|公認心理師 武澤からのメッセージ
仕事に行くのがつらい、
朝になると心が苦しくなる、
誰にも言えずに限界が近い……
そんな時は、一度ご相談ください。
あなたの状態を丁寧に整理し、
無理のない回復のステップをご提案します。

コメント